サイケデリック・ロック(Psychedelic rock)は、1960年代後半に流行したロック音楽の一ジャンル。アシッド・ロックとも言う。アシッド=LSDは精神的なフロンティアを開くものとして、当時多くの知識人や学生たちの関心を集めていた。
アメリカ西海岸に始まったサイケデリック・ムーブメントは1967年ごろ世界中を席巻し、多くのアーティストがこのジャンルの作品を残した。ドアーズやジェファーソン・エアプレインなどが有名だが、現在プログレッシブ・ロックの代表的なバンドとして知られているピンク・フロイドも、シド・バレットが在籍していた最初期はサイケデリック・ロックの代表選手であった。すでに人気ポップ・バンドの地位を確立していたビートルズも『リボルバー』『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』『イエロー・サブマリン』でこのジャンルを代表する作品を作り、またローリング・ストーンズも『サタニック・マジェスティーズ』で同様の仕事をした。
極彩色の模様のスライド映写などの印象が強烈だったため、音楽とは無関係な部分で語られることが多いが、ビートルズの「トゥモロー・ネバー・ノウズ」などの楽曲は、その後の録音技術に大きな影響を与えた[1]。サイケデリック・ロックは、その後の1970年代の「ロック黄金期」の布石となった
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