渋谷系(しぶやけい、シブヤ系とも)とは、東京・渋谷を中心に1993年から1996年に流行したとされる、日本のポピュラー音楽(J-POP)のひとつのジャンル。渋谷系サウンドともいう。
それまでの流行りであったイカ天バンドなどの流れとは一線を画し、1980年代のニューウェーブやギターポップ・ネオアコースティック・ハウス・ヒップホップ、1960年代・1970年代のソウル・ミュージックやラウンジ・ミュージックといったポップスなどの洋楽を中心に、幅広いジャンルの音楽を素地として1980年代末頃に登場した都市型志向の音楽であるとされる。
具体的なアーティストとしては、ピチカート・ファイヴ(小西康陽・野宮真貴)、オリジナル・ラヴ(田島貴男)、フリッパーズ・ギター(小山田圭吾・小沢健二)などが挙げられる(フリッパーズ・ギターは、活動当時にはネオアコ・ギターポップなどと称されており、解散後、渋谷系と呼ばれるようになった)。ミュージシャン自身は渋谷系というカテゴライズを喜ばないことが多かったが、多くの音楽的要素を取り込んだ彼らの音楽を表現する言葉としてよく用いられた。
また彼らのCDのジャケットデザインやファッションは、1960・70年代のデザインを引用し解釈しなおした斬新なものであり、これらの音楽のファン層に強い影響を及ぼした。
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